
思えば札幌に来たのはもう15年ぶりです。
まして札幌駅のホームは初めてです。
東京からはるばる来たな〜。
って感慨にふけっている場合ではありません。
一刻を争います。
急いでキヨスクで駅弁とワンカップを購入し、「スーパーあおぞら」が入線するホームへ走ります。

が、すでに遅し、驚きの長蛇の列。
「スーパーおおぞら5号」入線、自由席は後寄り2両。
なんとか通路側の席であるものの座ることができた。ほっ一安心。

車内通路は立ち客で溢れ、このあと南千歳駅でも大勢の乗客が乗り込んできた。

札幌まで戻って正解。これまた特急列車で4時間クラスの乗車になるのです。
北海道は広い。

札幌11:53発〜釧路15:56着の特急「スーパーおおぞら5号」(4005D)
車両はキハ281系の発展形であるキハ283系。
JR北海道の特急車両は独特のデザインで好きです。
デザインはデンマーク国鉄との共同開発らしい。
JR北海道の特急は前頭部が普通鋼製になっていて、高運転台が主流です。
これは踏切での事故だけでなく、頻繁に発生する大型野生動物(エゾシカとか)との衝突を考慮したもの。
さすが北海道らしい。
カンガルーとの衝突に備えるオーストラリアみたいだ。
またキハ283系は霧の発生日数が多い根室本線を走行するため、前照灯は合計9灯(内2灯はHID)に増やされているのが特徴。
かつては最高時速130キロで走っていましたが、例のいろいろな事故や故障が相次いだ事により、早さよりも安全性を優先して今は最高時速110キロに引き下げられています。
かつて炭鉱の町として栄華を極め、その後日本初の財政再建団体となった夕張市の入り口、新夕張を過ぎると、「北海道の背骨」と呼ばれる日高山脈を貫くため、長大トンネルが続きます。
山岳トンネルで在来線最長・5,825mの「新登川トンネル」
5,790mの新狩勝トンネル、5,700mの登川トンネル、4,225 mの第二串内トンネル、3,765mの鬼峠トンネル。
そしてこの区間では唯一の駅、占冠駅(しむかっぷえき)とトマム駅周辺をのぞいて人が住んでいる地域がほとんどありません。

普通列車は走っていないので、特例により乗車券で特急に乗れます。
無住の原野をキハ283系は駆け抜けます。
通路側の席に座っているので、車窓の写真が撮れません。
新狩勝トンネル内で根室本線に合流。
トンネルを出るとS字を描いて山岳を下って行きます。

しばらく走ると高架線になり、大都市が見えてきました。
十勝総合振興局(旧・十勝支庁)の中心都市である人口16万8000人の帯広市です。
かつて帯広駅からは北に士幌線、南に広尾線が分岐していましたが、共に昭和67年(1987)に全線廃止さなります。
広尾線は当初の計画では日高本線の襟裳駅(えりも)と接続する予定でした。
またこの広尾線は国鉄時代に愛国駅〜幸福駅間の切符が「愛の国から幸福へ」として知られていました。
士幌線も同じく盲腸線でしたが、当初は石北本線の上川駅に接続する計画だった路線です。
この士幌線の廃線遺跡である「タウシュベツ川橋梁」はいつか見ておきたいです。
帯広でどっと多くの乗客が降りて行きました。
私の隣の乗客も。
窓側の席に移動です。
やっと、ゆっくり出来る。
まあ、だいぶ出来上がってはいますけどね。

帯広を出ると、次ぎの少し大きな町が「ワインの町」として知られる池田町。
かつて国鉄池北線(ちほくせん)、そして第三セクターとして引き継がれた「北海道ちほく高原鉄道・ふるさと銀河線」がここから分岐していました。
しかし今から10年前の2006年に全線廃止となってしまいました。
この池北線(ちほくせん)はかつて道央と網走を最短で結ぶ幹線・網走本線とだったのですが、より距離の短い石北本線が開通すると、幹線から地方線に格下げされ池北線となり、赤字路線へと転落していったのです。



列車は厚内(あつない)駅から海沿いに出ます。


今さらながら、写真バンバン撮っちゃいますよ。
ああ、でもキレイな夕焼けだ。
時間はまだ4時前なのに...。



やがて臨海工業地帯が見えてくると終点の釧路市です。

釧路市は人口約17万4000人、釧路総合振興局(旧・釧路支庁)の中心都市です。
まだ16時前ですが、もう真っ暗です。



とりあえず、ホテルにチェックインをして荷物を置き、釧路駅で翌日の特急券を購入してから夕食の店を探します。



年末年始で開いているお店は少ないですが、チェーン店は避けたい。
裏路地でよさげな炉端焼きのお店を見つけました。


先付け。

年末なので河岸もお休み。
店自慢の釧路産のしめ鯖。

釧路産の鳥モツ煮。

北海道に来たら一度は食べておきたい、初「ザンギ」!!
柔らか〜い、うめ〜。
最後の締めにはちょとヘビーだったけど、でも決して重くなく、なんとか平らげました。
ごちそうさまでした。
1日目はおしまい。
第3話へつづく。
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