2017年05月26日
なんと、SILVA「Velo」LEDフロントライトが加水分解を起こしていた!!
久々に自転車に乗ろうとして、ふと気がつきました。
LEDヘッドライトのSILVA「Velo」の電池キャップが開いている。
「やれやれ」
と、キャップを閉じようとしたら、ヘッドライト本体が
べとべと!!
しかも、キャップが閉まらない!
よく見るとキャップのツメが朽ち落ちていた。
しかも、作業中もボロボロと…。
ああ!!なんてこった!
SILVA「Velo」LEDフロントライトが加水分解を起していまった!!
我が家では過去にもいくつかありました。USBケーブルやHDMIケーブルの被膜がベトベトに。
最初はなんだこりゃ?と思いました。
あとは、シューズのソールがベトベトになってしかもボロボロに。
他にはあれ、組立ワイヤーシェルフのエレクターのウレタンキャスター。
あれ、寿命短すぎ。1年くらいでまるで豆腐の様にボロボロに崩れてしまいます。(メーカーも認めている症状です)
なんじゃ、この不可解な現象は!?
と調べてみたら、どうやら「加水分解」というものらしい、というのが分かりました。
世界中どこでも起きる現象らしいですが、どうやら日本がとりわけ被害が多いそうです。
その理由は…
高温多湿の風土。
湿気がある場所にモノを長時間おいておくと、水とモノが反応して『加水分解』がおきというのだ。
このモノというのが、プラスチック類やビニールそして合成ゴム類など。
天然ゴムは平気らしい。
その原因を調べてみると「化学的にはエステル基が水と反応すると、カルボン酸とアルコールに分解される。これが加水分解である。」らしい。
なんのこっちゃ。
まあ、上記に書いたプラスチック類やビニールそして合成ゴム類など化学的に生成した素材は、カルボン酸とアルコールを反応させると、脱水反応が起こりエステル結合をもつ化合物が生成される。(これをエステル化と呼ぶ)で、「加水分解」では生成時に無くなったはずの水分を空気中から補ってしまうので、元のカルボン酸とアルコールに分離してしまうというのが理屈らしい。
そして、そうすなると分子量が低下して、材料本来が持っていた強度や剛性などが著しく劣化してしまう。
まあ、何となく、頭の中で理解できたような、出来ないような。
樹脂と呼ばれる高分子の素材では、元素が長くつらなった高分子の鎖の部分を、水がゆっくりとはまり込んで鎖(高分子のつながり)を切ってしまい、次第に短い分子になっていくとか。これが続くとどんどん小さい分子に分解されてしまい、樹脂として形を保てなくなる。
なんか怖いですね。
エヴァンゲリオンのラストみたい。
タフさで信頼のあるエンジニアリングプラスチックやポリカーボネートも使用環境によっては加水分解を起こしてしまう。
また原材料の生成段階で水分反応を多く利用すると、それを使った素材は加水分解しやすいのだそうだ。
ちなみにこのSILVAは1933年に創設されたスウェーデンのメーカーです。
その防水性にすぐれた製品は「NATO軍」が正式採用している代物です。
でも、高温多湿の日本では弱かった…?
加水分解を起こしたモノの表面のベタベタは「無水エタノール」で拭けば取れるらしい。
無水エタノールなんて無いぞ!!という場合は、除菌ウェットティッシュなどエタノールが入ったモノでも良く、あと台所にあるキッチンハイターでも取れるらしい。
しかし、樹脂本体が加水分解によって欠損していまったSILVA「Velo」LEDフロントライトは残念ながらご臨終となります。
色もグレーだったものが、黒く変色していました...
高かったのに。
残念。
って言うか、自転車本体を含め、他の箇所も全てチェックしないと。
しかも、これから梅雨入りです。
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