ヤマハ 『NIKEN(ナイケン)』
フロント2輪の異色のバイク。
ある者はザクレロ(MA-04X)との異名でも呼ぶ
異形のバイク。
ついに体感。
って言うか、乗ってきました。
梅雨の季節。
この時期は週末に限って雨が降る...。
なぜか休み日に限って雨なのである。
NIKENは一ヶ月前に予約を入れたのですが、まあ、この季節は賭けです。
一週間前には降水確率は80%。
キャンセルするか、もう少し待つか。
梅雨の季節は予報のハズレが多い。
「雨」と言っていたのに「晴れ」
「晴れ」と言っていたのに「雨」
しかし、木曜あたりから様子が変わってきた。
予報が「雨」から「曇り」になってきたのだ。
降水確率も30%くらいに。
これは、行けるぞ。
土曜日は朝から晴れ。
曇りでも無く、青い空。
これは付いているぞ!!
バスに乗って貸し出しの店舗へと向かうその途中。
バスの窓にパラパラと水滴が...
嫌な予感が。
そして、店の近くに近づく頃には大粒の雨になっていました。
ど、どうしよう...。
雨装備も持って来ていなかった。
バス停を降り、店舗へと駆け込みます。
手続きを終え、説明を受けます。
実物を見て、おののきました。
で、でかい。
とんでもないものを借りてしまった。
後悔
乗りこなせるのか。
って言うか、事故らずに帰って来られるのか。
一瞬、キャンセルすることも頭をよぎりましたが、そのタイミングも失ってしまった。
そうしている間に、雨が一瞬途切れたので、恐る恐る店を出発しました。
でかい。
雨が再び降り出す前に、急いで家に帰らなければならないのに、道は大渋滞。
車幅があるので、すり抜けは出来ません。
(実際には大型スクーターと同じくらいの幅らしいですが、正直ビビリまくっているので)
フロントはゴツくて2輪なのに、不思議と自然に軽く曲がってくれる。
家まで数キロのところに来て、雨が降り出してきた。
大きなカウルのおかげか、走っていると(下半身は)そんなに濡れない。
が、雨の日渋滞なので、すぐに前身ズブ濡れ。
フロント2輪は雨の日も安定して走ってくれる、そうだ。
雨の日のブレーキも安定した制動を得られる、そうだ。
そにかく、急いで家に帰らなくては。
大通りを避け、知らず知らずのうちに狭い路地を取り回して走っていた。
慣れると、ふつ〜のバイクだ。
ベースは『MT-09』で排気量は845cc並列3気筒。
なんとか家にたどり着き、浴室に飛び込みシャワーで身体を温めました。
前輪2輪のスクーター『トリシティ』は町中でも良く見るし、会社でも乗っている人がいる。
しかし、この大型バイクは迫力が違う。
ベースである『MT-09』の重量は193kg、この『NIKEN』は263kgもある。
幅広のシートで長距離クルージングは楽かも知れない(実際疲れにくかった)、しかしそのせいで脚付きが良くない。
フロント2輪ですが、後輪2輪の三輪バイクと違って自立しません。
重心が高いので、気を抜くと立ちゴケします。
フロントの4本の倒立フォーク。
良く見ると前後の太さが違う。
出発前にお店の人に言われた言葉が忘れられない。
「立ちゴケしやすいので気をつけてください」
実際、このNIKENは左右とも立ちゴケした傷があった。
「事故を起こしたらフロントの修理は高いですよ」
一応、保険には入っていますが
「恐ッ!!」
これが、ビビりまくっていた理由です。
なぜか、リアフェンダーが分割していて、間が空いている...。
なので、シートカウル裏にあるシート開閉キーの差し込み口は、防水カバーが付いています。
翌朝、5時に出発。
とりあえず雨は上がっていましたが、レインウェアは持参しました。
まだ慣れていないので、とりあえず高速道路を走って川越までワープ。
なんかすごく安定している。感じ。
走っていて安心感があります。
そしてNIKENにはクルーズコントロールが付いていますが、これを組み合わせると高速走行も楽です。
幅広のフロントカウルのおかげで風圧も提言されています。
フロントスクリーンがもう少し大きければ尚良いのですが、実は新ツアラーモデル『NIKEN GT』では大型スクリーンになっています。
川越IC降りて国道299号線を目指します。
いつも走り慣れているルート。
って言うか寒い!!
寒すぎる!!
これは風邪を引くぞ!!
あ、レインウェアを持って来ていたのを思い出しました。
着込みます。
ああ、良い感じです。
気が付けば、いつもの吾野宿に到着。
写真撮影。
そして、出発。
南川集落から国道を逸れて天目指峠を目指します。
天目指峠(てんもく...)ではなく(あまめざすとうげ)と読むそうです。
アマメは「豆柿」、指は焼畑の意味が転化したものとか。
吾野と名栗を結ぶ清流に沿って走る峠です。
昨日の雨で、路面はウェット。
おまけに、濡れた落ち葉が路面を覆っている。
これは二輪車には致命的だ。
しかし!今日は普通のバイクとは違います。
なんたって「NIKEN」ですから。
低速からトルクがあり、キビキビ走ります。
フロント二輪は安定感だけでなく、精神的にも安心感があります。
グリップも制動力も倍くらいありますから。
もちろん調子に乗っているとスリップするかも知れませんが。
名栗に到着。
時刻はまだ朝の8時台。
当然、どこのお店も開いていません。
この後、山伏峠を越えて横瀬町の道の駅「果樹公園あしがくぼ」まで走って引き返してきました。
バイカーが集まる道の駅では、やたらと注目の的でした。
やはりね。
秩父の先に行かずに戻ってきたのは、今日は午後からまた大雨になるから。
その前に車両を返却して帰らないといけません。
再び山伏峠を越えて名栗に戻ってきたのは、いろいろ名栗村のロケハンもしたかったから。
気になっていた民宿やレストランの場所をチェックです。
上名栗の西地区には古い家並みも残っていました。
これも発見でした。
最初はビビリまくっていたNIKENでしたが、慣れると楽しい!!
そして、楽だ!!
疲れません。
そして、面白く曲がってくれるので、峠が楽しい。
帰りは、青梅方面に山をいくつか越えて、帰路に着きました。
また借りたい。
そんなバイクでした。
おしまい。
この記事はあなたのの役に立ちましたでしょうか?
よろしけれは、ポチッと応援をお願いします。
↓ ↓
