2011年06月05日

THOMSON シートポスト エリート・ロングをORi BikeM10に着けてみた

THOMSON&oribaike_10.JPG

前回のエントリー「THOMSON シートポスト エリート・ロングが届いた」で紹介しました、THOMSON シートポスト エリート・ロングの続きです。

THOMSON製シートポスト「エリート」のロング版です。

何用にこのシートポストを購入したか...はすでにお分かりだと思います。
そう、ORi Bike M10の為に導入致しました次第でございます。

ORi BikeM10はそのサブネームに「スーパーライト」という肩書きを持っています。アルテグラや105クラスのコンポーネントに加え、徹底した軽量化の任も背負わされているのです。

最上級スポーツモデルとしてのM10(ここではM20とかは派生型とします)には、スポーツ性と軽量化を両立させるために、現在はまだあまり普及していない「I-BEAM」という米国で開発された新サドルシステムを採用しています。

「I-BEAM」(アイビーム)とは、日本の建築用語で言うと「H綱」の事で、日本では「横に」見て「Hの字」に見立てていますが、あちらでは「縦に」見て「Iの字」に見立ててそう呼びます。

その名のとおり、「I」型のサドルレールからなる特殊なシステムで、詳しくは過去のエントリーであるこちらを見てください。

THOMSON&oribaike_01.JPG

「I-BEAM」を現在導入しているメーカーは、開発元のSDG社とKOREの2社だけのようで、公開されてからだいぶ日が経ちますが、この2社以外に拡大はしていない様子です。もしご存じの方がいらっしゃいましたら、どうか教えてください。

で...同社は、2本のレールからなる従来のサドルシステムを「クラシックレール」と呼んでいます。
「I-BEAM」から従来型の「クラシックレール」への変換アダプターがかつては存在していましたが、本家SDG社はその製造を止めてしまいました。まあ、「I-BEAM」開発元だから仕方がありませんが、実はSDGとKOREは共に互換製がありません。

「I-BEAM」のレール台座自体の規格は当然同じながら、シートポストへのやぐら部分の形状が真逆の弧を描いているのです。
理由はわかりませんが、SDG社製のI-BEAMを採用しているORi BikeM10には、現在唯一の変換アダプターを製造しているKORE製のものが使えないのです。

そんなことで、結局シートポスト自体の交換に踏み切る事になったのです。

幸いな事にBd-1と違ってORi Bikeのシートポストの径は一般的な31.8のサイズです。問題は長さだけで。

THOMSONseatpost3_01.JPG

ロングサイズのシートポストを販売しているメーカーは、私の調べたところによると共に米国の「TOMSON」と「USEエイリアン」だけのようで、一部KHS専用のシートポストを販売しているメーカーもありましたが、(汎用)という事ではこの2社だけのようです。

「TOMSON」と「USEエイリアン」共に、精度・品質は高いメーカーのようで、その辺は価格にも反映されていますね。

「USEエイリアン」アルミシートピラー420mmの方が1万円オーバーとかなり高めの価格設定となっていますが、質感、やぐらの機構デザイン共にカッコイイです。ただ「専用工具」が必要という事で躊躇してしまいましたが、どうやら「3mmのアーレンキー」のようで、(別売り)の言葉にちょっと引いてしまいました。

当初はこの「USEエイリアン」しか検索できなかったのですが、後から「THOMSON」でも同様の物がある事を知って、すでにお世話になっている「THOMSON」のシートポストに決定したのです。価格も1万円を切っていました。
「THOMSON」のロングシートポストの長さは410mmと「USEエイリアン」の420mmよりも1cmほど短いです。

ORi Bike標準のシートポストは550mmとTHOMSONエリート・ロングとの差は130mmですが、幸い足も短いので問題はなさそうでした。

THOMSONseatpost3_02.JPG

サドルの高さはORi Bikeのシートポストに施されている目盛りから「18」の所に設定しているのですが、サドルレールからの距離はだいたい27cmです。

よって目盛りの無い「THOMSON」のシートポストにもマーキングをする事にしました。
見た目の美しさを損ねないように考えたのが、パイプカッターによる「傷付け」でした。軽く1〜2周。極めて自然でさり気ない印を入れる事に成功しました。「傷物」になってしまったので、このシートポストの「リセールバリュ」はほとんど無くなってしまいましたが、これに関してはずっと使い続ける事になるでしょう。

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ORi BikeはBd-1とは違って、折り畳み時において「後輪部分」の固定をシートポスト自体では直接的には行わないので、シートポストのストローク不足はあまり問題ではありません。

THOMSON&oribaike_05.JPG

よって折り畳んでもなんの問題もありませんでした。

この「高価」なTHOMSONのシートポストを導入してまで、取り付けたかったサドルというのが、極めてコンフォートでママチャリの乗り心地に近いスペシャライズドの「ソノマ」(現在廃盤)で、ずっとうちのFrettaに着けていたものです。

ORi BikeM10に標準のサドルはSDG社製のラインナップの中でもスポーツ部門で最もコンフォートなモデルで、サドルの表皮も防弾チョッキや最近は戦車装甲でも知られているケブラー製と質感も申し分なかったのですが、いかんせんお尻が痛かった。
ORi Bikeなのでレーパンは履きません。きわめてカジュアルな恰好です。ちょっと本格的な「旅」ならば、パドル入りのインナーを履いても良いのですが、テーマは日常の高性能小径車ですので、当然ながら普段着です。

実際にサドルを入れ替えてみると、もう思った以上の乗り心地で目から涙。そもそも、走り込まない、どちらかというとブロンプトンに近い性格のORi Bikeですから、ちょいポタリングではこのコンフォートサドルがベストな組み合わせだったと実感しました。ちなみに、このサドルで琵琶湖一周をしていますので、長距離も問題ありません。今後のORi Bike活用の期待もできます。

また、見た目重視のロード用サドルなんかも気分でいつでも交換装着できるので、気分も楽になりました。
THOMSON シートポスト エリート・ロング

シートポストに「THOMSON」のロゴが光ります。

ちなみに、いろいろ苦労と散財をしながらここまで辿り着いた私なのですが、あたらしくORi Bikeオーナーになられた方からの情報提供で、どうやら2011年モデルからは、普通の「クラッシックレール」に戻ったようです。コスト削減の為か「I-BEAM」不人気の為かは定かではありません。
ローロのブログにもその記事がありました。「ローロサイクルワークス スタッフBlog



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posted by 太泉八雲 at 15:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ORi Bike・オリバイクM10
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