2011年06月18日

ORi Bike(オリバイク)M10の18インチ化計画断念!

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今年のあたまから虎視眈々と財布の中身と格闘しながら計画していた、ORi BikeM10の足まわり18インチ化計画は震災の影響の為に断念しました。

と、いうのはウソで、実際は物理的、技術的な理由で断念する事にしました。
もっとも、このORi Bike・18インチ化計画そのものが本邦初公開のネタでしたね。

「Project OriBike18」

そう、思い返すとその計画はOri BikeM10が我が家にやってきたとの時から動き始めていたのです。

きっかけはOriBikeのチューブが「米式」だった事。
車やバイクと同じこの規格のバルブは、構造が簡単で空気の漏れが少ないというのが最大の特徴です。車と同じという事は、国内外の長旅で自転車店の無い場所や地域においても、ガソリンスタンドがあれば空気の補充が可能であるという事。空気の抜けが少ない事も合わせて”長旅”向けではあります。

もちろんマイナスポイントもあります。高圧の空気が入らない(向いていない)、空気圧の微調整が苦手。等々ありますが、私がこのバルブを交換したい最大の理由は、「空気入れ」が無い!!という事と空気圧管理でしょうか。

正直に言うと、「空気入れ」はあります。大昔に購入して物置の奥に眠っていた今は使っていない空気入れ。
現在メインで使用している空気入れは、デジタル空気圧計がついたTOPEAKの「ツイスターデジタルフロアポンプ」です。
ポンプヘッドは「仏式」固定にしています。TOPEAKは米国製なので元来のヘッドは「米式」でしたが、ヘッドを一度分解してアタッチメントをいちいち交換する手間があり、そもそもに元の米式アタッチメントはどこかへ行ってしまいました。

通勤用のママチャリも「半クロスバイク仕様」に改造した際に、チューブを仏式に交換。OriBikeが我が家に来るまでは、我が家の自転車達は仏式バルブで統一されていたのです。そこへ末っ子のOriBikeが米式でやってきたのです。

物置に眠っていた古い米式対応の空気入れには空気圧計がないので、補充圧は世間のママチャリなみに適当です。それでもスポーツ車なのでガッシリと入りますし、入れますが・・・やっぱりちょっと気持ちが悪い。

16インチなのでメーカーや種類は非常に限られます。
ドイツはシュワルベのブチルチューブNO.4「仏式」(40mm16X1-3/8・16X1-1/8)くらいですかね。

で、チューブを交換するなら、いっそうの事タイヤも交換してしまえ!という考えになったのです。

タイヤは同じくシュワルベの極細スリックタイヤシュワルベ・コジャック 16x1-1/4

思えば昨年にFretta(Bd-1)の足まわりを一新した事がきっかけでもありました。
ホイールを定番のA-CLASS FOLEX18に換装し、タイヤはパナレーサーから発売された新型Minits Lite for BD-1 18×1.25です。
詳細は過去記事 「A-CLASS FOLEX18 & Minits Lite for BD-1 実走」にありますが、とにかく軽くて早くなった事に感動。別の新しいモデルに載っているような錯覚すら覚えます。

それを、この「まったり〜の」なOriBikeにも求めたくなってきました。ブロンプトン寄りな性格であるOriBikeの走行性能はそれを尊重して、Frettaとの棲み分けを考えていましたが、やっぱりOriBikeにもスピード仕様を求めるようになっていったのです。

ところが!!です。

いよいよもって、タイヤとチューブの交換を実施しようとした矢先に、国内在庫が無くなり、次回輸入未定という事態になっていたのです。おそらくシュワルベ・コジャックのモデルチェンジによる在庫調整もあったのでしょう。

その後、次回入荷は6月以降という先の長い情報が入ってくるようになりました。

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まあ、16インチというマイナーなサイズの宿命みたいなものでしょうか?

そんな折りに、ブロンプトンオーナーの方から18インチ化の情報をいただきました。ブロンプトンもOriBikeと同じ16インチです。
そして、タイヤの周長率を調べると...なんと!現行のOriBikeの16インチ(タイヤはシュワルベ・マラソン)と、我がFerttaの A-CLASS FOLEX18Minits Lite for BD-1 18×1.25は、ほとんどそれが同じではありませんか!!(そう、Frettaのタイヤ外周は実質的にダウンサイズしているのです)

こ、これなら行けるかも!!

危険な思惑が湧き上がり、誘惑といっしょになって覆いかぶさって来ました。

大変な事です。恐ろしい事です。

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OriBikeM10のフロントには標準でフェンダーが装着されています。これはOriBike独自の可変機構と一体となっているので、外す事はできません。(その気になれば出来るかもしれませんが)それに、フェンダーは必需品なので外す気もありません。
でも、外周が同じなのであれば「無問題」です。

問題はブレーキとリムの関係ですが、OriBikeのフロントはデュアルピボットキャリパーのロングアーム仕様なので、パッド位置の調整で解決できそうです。

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ただし、問題(1)OriBikeは独特の可変機構を有していて、フロントフォークが「2重」になっている為に、フロントタイヤの取り外しが少々厄介です。

お店で外し方を教えてもらいましたが、クイックリリースのエンド端部の「内側に埋め込まれたナット」を外してから、いろいろなステップを踏んで前輪を外すのです。まあ、一度覚えれば簡単な作業だと思いますが、普通のクイックリリースとは少し違うという事を知っていただければと。

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さて、”本当の問題”は後輪ですね。タイヤの外周は前輪と同じで「無問題」です。
「問題」はVブレーキです。OriBikeの下位モデルは後ろのブレーキもフロントと同じデュアルピボット・キャリパーなのですが、OriBikeの構造上、制動に問題があってハイスピードの上位モデルであるM10は独自設計のミニ・Vブレーキを搭載しています。

これは当然、ホイールのインチアップの許容外になります。

しかし、ブロンプトンの16→18インチ化にしろ、すっかりメジャーなBD-1の18→20インチ化における”Vブレーキ問題”を解決するアイテムがすでに市中には出回っています。
PAUL MOTO BMXという、米国のBMX専門パーツメーカーのもので、競技用レベルの品質を誇りますが、問題はその価格。一組16,800円(前後で33,600円)!!
CNC切削による高級品という事は分かりますが、シマノのXTRの倍もするとはいかなる事か!!ホイールよりも高いではないか!!

と、いう事で多くのインチアップユーザーは、台湾のMr. Control社が製造している「PA-V2」という類似品を使っているそうです。都内ではY's Road各店で入手できる代物で、一組なんと5,000円!!安い!安すぎる!!
とはいっても、すっかり感覚が麻痺していますが、冷静に見るとそれでもシマノのXTグレードより高い代物です。

ただ、そこは見なかった事にして、このControl社製「PA-V2」は。あきらかにPAUL MOTO BMXのパチモンです。しかし、PAULと同じCNC切削で、品質は同等です。ぱっと見その違いを見分けるのは大変なくらい完璧な仕上がり。レースに出るわけでもなく、まして小径車なので十分問題はないでしょう。あとはプライドだけです。
参考写真MR.CONTROL「PA-V2 ロングレンジVブレーキ」

ただし、先ほども少し触れましたが、OriBikeは制動力に若干の難があります。ゆえにスピードの出る上位モデルはリアブレーキを専用設計のミニ・Vブレーキにしているのですが、このブレーキを先ほどのロングブレーキに交換した場合、支点となるピボットと作用点となるシューの距離が遠くなる為、当然ながら「てこ比」が小さくなります。つまり制動性能が落ちるという問題は、すでにBD-1での改造でも認知されており、それがOriBikeだとさらにその倍近く制動力が落ちるのではないかと、懸念します。

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そこで、ショップに相談してみると、次のような事がわかりました。

BD-1のリアハブはMTB規格の「135mm」

OriBikeのリアハブはロードレーサー規格の「130mm」


両者に当然互換性はありません。なによりA-CLASSのホイールを始め、市中に出回っている小径車ホイールはほとんどが「135mm」という事で、今のところ”手組する以外にOriBikeに対応するホイールは無い”との事。

ちなみに、ブロンプトンのホイールとも互換製はありません。

と、言うことで...

以上、Ori BikeM10の18インチ化計画は終了しました。

残念!!


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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posted by 太泉八雲 at 10:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ORi Bike・オリバイクM10
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