ロードチューブレスタイヤを導入してから半年が経ちました。
いまだに脱着にはタイヤレバーを使用していますが、そろそろいい加減素手で装着できるようにならないといけません。
という訳で、練習してみる事にしました。
その結果、大変な事になってしまったのですが、一つまた勉強する事もできました。
とりあえず、ネット上でいろいろな文献を拝見させていただいた上で作業に取りかかります。
練習台となるのは、今ちょうど車体から外されたままになっていたフルクラム・レーシング1です。
タイヤはもちろん「HUTCHINSON Intensive TUBELESS」。
しかしですよ。練習するのにも、一回チューブレスタイヤを外さなければなりません。
これがまた一苦労なのですが、ツーリング中に万が一パンクとなった際には、路上でその作業をしなければならないので、外すのもまた練習。
躊躇せず慣れておくことが大切です。
でもタイヤレバーを使いましたけど。
もちろんチューブレス専用タイヤレバーです。
メーカー違いのIRCのやつですが。
一応、ユッチンソンの専用タイヤレバーも買いましたが、これがしょうもない造りでお金の無駄でした(と最初は思った)
では作業開始。
もう一度手順を再確認。
リムには中性洗剤をスプレーしているので、手がすべります。
なので軍手で作業。
滑り止めのゴムがついていないと、軍手でも力が入りません。
タイヤのはめ込みはバルブの反対側から行います。
チューブレスタイヤ装着のコツはとにかく、タイヤのビートをリム中央の窪んだ場所に落とし込むこと。
そうして外周差を縮めていかないと、絶対に入りません。
でも、それをやってもはまらん。
ユッチンソンのチューブレスタイヤとフルクラムのホイールは最もはまらない組み合わせと聞きましたが、あながち都市伝説ではなさそうです。
もしかしたら、ロングライド用の「HUTCHINSON Intensive TUBELESS」は耐久性重視でビートがレース用のそれよりも硬いのかもしれません。
YouTubeとか見ていると簡単にはめているのだけどな〜。
何度も反対側からリムにはまってしまうビートを溝に落としながらタイヤをたぐり寄せて、たぐり寄せて...
ここまで来ました。
が、これ以上は無理。
作業するたびに爪を割ってしまいますが、それでも無理。
硬すぎです。
でも、最初にタイヤの片方だけをリムにはめ込む時は手ですんなりと入るので、道理は分かるのですが...。
で、結局あきらめえて専用タイヤレバーを使用(IRCのだけど)...orz
が!!
バキッ!!
まさかの
バキッ!!
「え?」
ちょっと顔面蒼白。
チューブレス専用タイヤレバーが折れました。
おそるべし...。
タイヤの中には折れた破片が入っているので、それを取り除くため、一度タイヤを外します。
そしてもう一度最初から試みますが、やっぱり素手では無理でした。
なので、もう一本で...。
バキッ!!
「え?」
・・・・・・・・。
「あ」
・・・・・・・・。
言葉になりません....。
って、しかも「タイヤ取り外し側」を使って取り付けしようとしているし。
IRCのチューブレス専用・タイヤレバーは脱着のそれぞれが専用形状になっていて、取り付け時はこの「タイヤ取り付け側」を使います。
まあ、ルール無視した結果でしょうか。
でも、どうやっても無理だったんだもん。
泣きたくなりましたね。
専用タイヤレバーが2本とも粉砕してしまったので、とりあえず今回だけは「ふつ〜のタイヤレバー」を使ってはめ込みました。なんとか。
そして空気を入れると...
リムの隙間から泡がプクプク....
ネットでは画像を良く見ましたが、実際に見るのは初めてです。
なんども作業をやり直したので、潤滑剤である中性洗剤が乾いてしまったか。
仕方が無いので作業のやり直しです。
専用タイヤレバーが無いので「ふつ〜のタイヤレバー」でタイヤを外し、もう一路リトライ。
でも最後はやっぱりはまらないので、「ふつ〜のタイヤレバー」を使って強引にはめ込みました。
すると、どうでしょう。
と、いうか。なんてことでしょう。
前よりもひどく泡がシューシューと出始めたのです。
しかもタイヤ全周から。
愕然としましたね。
もしかしたら、リムを傷付けてしまった?
タイヤをダメにしてしまった?
タイヤの方ならまだ安くて良いが(って1本8,000円もしますが)リムなら立ち直れませんね。
で、タイヤの泡についていろいろ調べてみると、どうも別の原因があるらしい。
そしてタイヤの泡の出所をよ〜く見てみると。
リムの隙間から漏れているのではなく、タイヤの表面から吹き出しているのです。
これで、泡の原因が特定できました。
とりあえずリムを傷付けてはいなかったようです。
タイヤのビートも問題ないようです。
で、タイヤを外します。
この際ですから「ふつ〜のタイヤレバー」で外しました。
外したタイヤを1回洗って、水気をふき取りひっくり返してから乾かします。
そしてビートに近いエッジ部分をよ〜く見てみると。
ありました!!
スネークバイトのようなキズが。
これは「ふつ〜のタイヤレバー」で付いた傷です。確実に。
今回タイヤを脱着した回数だけ、無数に付いていました。
この小さな穴はビードのワイヤー部まで達したおり(キズをめくるとワイヤーが見える)この傷口からエアがワイヤー部の隙間を伝ってタイヤ全周から漏れていたのです。
タイヤの表面側は意外に穴だらけというか、ゴムの密度が低いのですね。
なので、この穴をふさぐ事にしました。
ドロドロしたシーラントを入れるのは嫌なのでパッチで塞ぎます。
でも、ふつうのタイヤパッチだと硬くてタイヤ内側のエッジ部分(エッジから3〜4mm)に貼り付けるのは物理的に無理そうなので、一応セメントで穴をふさいだ上から「パナレーサー・イージーパッチ」を半分にカットして貼り付けました。
これが予想以上にいい感じです。
バンドエイドを貼る感覚で「パナレーサー・イージーパッチ」を各部に貼っていきます。
普通のタイヤチューブの修理では、あまり役に立たなかった「パナレーサー・イージーパッチ」ですが、まさかここで役に立つとは。(ってまだ問題の解決が実証された訳ではありませんけど)
そして、疑われるキズは全て塞ぎました。
いよいよタイヤをはめていきます。
緊張します。
問題は最後の一はめに使うタイヤレバーです。
う〜どうしよう。
明日専用タイヤレバーを買ってくるか...。
と考えていたら、ふと思い出しました。
わが家にはもう1本あるではないですか。実は。
そうユッチンソンのチューブレス専用タイヤレバー(スティックエア)が。
使えないタイヤレバーとして放置されていたのですが、この際ですからダメもとで使ってみることにしました。
しかし、よくよくこのタイヤレバーを見てみると、そのフォルムに意味がある事が分かってきました。
チューブレスタイヤと何度も格闘していると、このユッチンソンのレバーの曲線が重要な意味を持っている事を直感できました。
開眼したわけです、道理が分かったという事です。
IRCのレバーは破断しましたが、このユッチンソンのレバーならうまく行くと確信したのです。
で、最後の一はめでユッチンソンの専用タイヤレバーを使ってみると...
ほとんど力を入れずに簡単にパン!!とはまってしまったのです。
何という事でしょう。
やっぱり正解でした。
そして緊張のエア漏れチェックです。
みごと、1箇所もエア漏れはありませんでした。
もう安堵感いっぱいですよ。
良かった〜。
IRCのチューブレス専用・タイヤレバーが2本とも折れた際に、思わずネットで注文してしまいました。
自宅用と携行用に2セット。
でも、今になってみると、ユッチンソンの専用レバーを2本買った方がよかったと思います。
で、問題の「ふつ〜のタイヤレバー」はパナレーサーのタイヤレバーでした。
爪の形状がまるで違いますね。ユッチンソンは角が落とされゆるやかな形状になっています。
一方で、パナレーサー。するどく尖っています。
しかもそこにバリがあるので、余計に刃物のようになっていたのです。
その為タイヤに引っかけてキズを付けてしまうのです。
今回のチューブレスタイヤに限らず、通常のタイヤ装着においても何度もチューブを作業パンクさせてしまったのはこのタイヤレバーのせいだったのですね。
真ん中のタイヤレバーは先が割れています。
とりあえず、先端をヤスリで研く事にしました。
ユッチンソンのチューブレス専用タイヤレバーも形成上生じるバリがわずかにあったので、それも爪切りで落としてヤスリで研きました。
そして、自宅にある全てのタイヤレバーの先端をチェックしたのです。
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傷はアロンアルファで塞いで、今のところ問題なく使えてます。
それから色々と試行錯誤しましたが、私の場合、最後の30cm程度を残した状態で、タイヤのビード裏とリムのブレーキ面付近に石鹸水やビードワックス等を指で塗って潤滑してやると、新品でもタイヤレバーなしで嵌められることがわかりました。
嵌める際の石鹸水は、この部分にしか使ってません。
握力が弱った場合は、ニトリル等のゴム手袋を使うと、力が入りやすいと思います。
以上はEURUS2012とFUSION3の組み合わせでの話です。
ご参考まで。
なるほど、石鹸水を全面に吹き付けないで、最後の部分にだけ塗り込むのですね。今度挑戦してみようと思います。
あと、傷口はアロンアルファで塞ぐというのは、応急処置としても良いですね。
ありがとうございました。