さて。3連休初日の大渋滞にもまれて、大幅な時間のロスと精神的なダメージを受けながら群馬県館林市に辿り着いて、今回の上州&下州の酒蔵巡りは始まりました。
そしてまず1軒目は休蔵していた蔵を25年ぶりに復活させた『栄萬寿』の清水屋酒造。
まだ生産量が少なく、流通販路も限られていて、直売もしていないので入手困難と言われていた『栄萬寿』を、同蔵の敷地内に建つセブンイレブン台町店で購入できたという、出だしの良さにちょっとご機嫌。
ちなみに、群馬県内のいくつかのセブンイレブンでも取扱があるようです。
エンジンが掛かって来たので先を急ぎます。
本日の出発地。群馬県館林市には3軒の酒蔵があります。
”館林の地酒”として定着し、群馬県を代表する酒蔵の一つでもある『尾瀬の雪どけ』を醸す龍神酒造も中心部の西本町にあります。ここはだいぶ昔になんども訪れているので今回はスルー。
同じく仲町にはかつて『分福』を醸す分福酒造がありましたが、区画整理と道路拡張によって郊外に移転。
本店は国の重要文化財に指定のうえ、移築保存されて『毛塚記念館』として公開されています。
分福酒造の創業は幕末の文政8年(1825)で、当時の屋号は「丸木屋」といいました。
ちなみに酒銘の『分福』は有名な館林の茂林寺に古くから残る伝説『ぶんぶく茶釜』にちなんだもの。
館林の中心部から南西方向へ約15分ほど車を走らせると、野辺町地区に分福酒造が見えてきます。
本日はお休みのようでしたが、ここのお酒もすでに飲んでいるので写真だけ撮って先に進みます。
分福酒造株式会社
群馬県館林市野辺町137
0276-72-0017
次の酒蔵は分福酒造から5kmほどの場所にある隣り町の邑楽郡千代田町赤岩にある『光東』を醸す山川酒造です。
赤岩地区は利根川沿いの宿場町でしたが、今は往時を偲ばせる家並みは見られません。
山川酒造は小さな酒蔵で『光東』は地元流通を基本としていて、なかなか県外で手に入れるのは難しい事もあって今回直接買いに伺いました。直売所もあって一安心。蔵の創業は幕末の嘉永3年(1850)で新潟からこの地にやってきたそうです。
今年の干支である馬の根付もおみやげにいただきました。
山川酒造株式会社
群馬県邑楽郡千代田町赤岩185-3
0276-86-2182
次は太田市へと移動します。太田市は富士重工の企業城下町として知られる町です。
太田市の中心部を抜け、郊外の鳥山中町にある今井酒造店は『上州風まかせ』というお酒を造っています。
この今井酒造店に来たのは実に7年ぶりです。
以前は古い町並み巡りがメインで経済的にも厳しく地酒購入まで予算がまわらなかった為に、たしか小瓶を一つ買って帰った記憶があります。
なので、今回はあらためて立ち寄りました。
直売所には喫茶店も併設しています。
農村型の酒蔵で創業は幕末の慶応二年(1866)です。
今日は同蔵の酒銘のごとく、上州銘物『赤城おろし』の強風が吹き下ろしていました。
今回はこの蔵の主銘柄である『上州風まかせ』ではなく、季節限定酒の『むつらぼし』純米酒を購入。
株式会社今井酒造店
群馬県太田市鳥山中町746-2
0276-22-2680
次は太田市新田木崎町で『太平記の里』を醸す山崎酒造へ。
その道中の太田市由良町で『群馬泉』の島岡酒造の前を通りすぎたので、Uターンをして記念撮影。
この蔵もだいぶ昔に来た事があります。
その時はちゃんと『群馬泉』を買って帰りました。
なので今回は写真だけを撮って先に進みます。
山崎酒造のある木崎は例弊使街道の宿場町「木崎宿」として江戸時代に栄えた町です。
今はあまりその面影はありませんが...
今は太田市新田木崎町となっていますが、太田市との合併以前は新田郡新田町でした。
創業は明治8年(1875)で、辛口系のお酒が主力という事で、比較的おだやかな本醸造を購入。
時刻はすでに昼に差しかかっています。
次は約20km離れた(旧)山田郡大間々町へと車を走らせます。
大間々町は平成の大合併で「みどり市」となりました。
町名の「まま」とは渡良瀬川の河岸段丘によってつくられた崖のことを意味するそうです。
大間々町は足尾銅山と生糸の集散地として古くから栄えた町です。
町を抜ける国道122号線は『銅街道』と呼ばれ、日光への裏街道でもありました。
群馬県の外れにある町ですが、その規模から往時の繁栄ぶりが伺えます。
近年まで酒蔵も2軒あり、醤油の醸造蔵も本町通り(銅街道)に建っています。
『にほんいち醤油』岡直三郎商店
昨年(2013年)に廃業を決めた『起龍』を醸す奥村酒造。
江戸時代中期の創業で260年以上の歴史を誇る老舗でしたが経営不振が続きついに廃業を決意。江戸時代築の酒蔵もすべて解体するとの事。表通りの店舗だけでも保存してもらいたいです。
そして現在大間々に唯一残る酒蔵が、『赤城山』を醸す近藤酒造は明治8年(1875)の創業。
山の方の『赤城山』は(あかぎやま)と読みますが、お酒の方は(あかぎさん)と読みます。
これで、本日群馬の地酒は5本を持って終了。
さて、この後どうするか。
今日は朝から渋滞の高速道と一般道を走り続けているので、山間部の道を思いっきり駆け抜けたい気持ちが支配していました。
今いる場所は日光裏街道の入口です。
わたらせ渓流に沿って走る姿をイメージしました。
しかし、今日はまだミッションが残っているのです。
それは栃木県南部の酒蔵を数軒廻らないといけないのです。
結局国道50号線を足利・佐野方面へ向けて走る事にしました。
北関東自動車道も開通していますが、ICまでの距離を考えると下で走っても同じかな?と。
写真は足利市の郊外にある『和可戎』の中村酒造場でだいぶ昔に廃業されています。
JR両毛線「富田駅」のすぐ側に建っています。
偶然よそのブログでその存在を知り、貴重な赤煉瓦の煙突が現存しているなど一度見てみたいと思っていました。
実際に訪れてみると、およそ廃業しているとは思えない手入れの行き届いた建物に驚き。
おそらく、酒造部門はやめましたが別の部門で経営を続けているのでしょう。
ちょうど、中村酒造場とJR両毛線の踏切を挟んだ反対側、日光例幣使街道沿いにおいしそうなラーメン屋を発見。
「ラーメン」の登り旗を出すわけでなく、控えめなデザインの店舗外観に期待がふくらみます。
店内に入ると客はおらず、静かな雰囲気。
厨房と客席は分けられていて、家族経営のようなアットホームな店でした。
以前は『北村食堂』だったそうで、最近現在の場所に移転リニューアルしたそうです。
ラーメンは今流行の魚介系豚骨で、魚介系寄りか豚骨系寄りかの2つのスープ系に分かれています。
選んだのは魚介系寄りのコッテリ。
ランチはライスか麺大盛りが無料という事で、麺大盛りをチョイス。
オシャレな深いすり鉢型の器で、なつかしい背脂チャッチャ系。
麺もスープも結構好みの味で旨かったです。
麺屋 きた村 (食べログ)
電話:0284-91-0600
住所:栃木県足利市多田木町38-2
営業:11:30〜14:30・17:30〜21:00
定休:火曜日
時刻は14時をまわっていたので、ギリギリでした。
今回借りたメルセデスベンツC200ワゴンは、排気量が1.8Lで今ままで乗った車の中では一番非力です。もっとも7速ATと相まって、踏み込めば踏み込むだけショックもなく伸びていきます。
『BlueEFFICIENCY(ブルーエフィシェンシー)』直噴エンジンとターボを組み合わせたエンジンです。
最近ヨーロッパメーカーの流行になっているエンジンですが、燃費もまあまあ良くて11km/Lほど走っている感じです。
グレードは低くても、ボディ剛性や足まわりは上位モデルと変わらないので、エンジンは高回転まで回さなければいけませんが、日常使いではまったく問題ありませんね。
乗り心地は日本車が目指すような”雲”に乗っている感じではなく、四輪がガシッと地面を捉え、あくまでも路面情報を伝える事を大切にしている。しかし振動や衝撃はすぐに収まる仕組みになっています。
16インチで偏平立55のタイヤを履いているせいで、乗り心地はマイルドです。
次は栃木の酒蔵を廻って家路につきます。
つづく...
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