特にネタが無いので、今大綱を策定中であるMTBについて触れてみたい。
今一番注目しているのが、GARYFISHER(ゲイリーフィッシャー)の
29erである。「にじゅうきゅういーあーる」では無く「トゥーナイナー」と呼びます。
29インチのホイールでは無く、27インチのホイールにブッといタイヤを履かせると直径が29インチになるからとのこと。これが結構いいらしい。
ただ、以前に700Cにセミブロックのタイヤを履かせて28インチに近いサイズのクロスバイクに乗っていたので、次ぎは”普通の26インチMTB”にしようと決めていたのだが、いろいろ調べる中で偶然この29erなるカテゴリーを知った。
このゲイリーフィッシャーというメーカーはまだあまり聞き慣れないが、かなりの有名どころで、社名はそのまま創業者の名前。そしてこの方、なんとMTBというものを始めて作った人であり、また29erを始めて世におくりだした人でもあるのだ。
そもそも今のMTB規格の26インチタイヤは、ゲイリー氏がMTBを作ったときに、たまたま周りに26インチの古タイヤが転がっていたから使っただけで、試行錯誤の研究の末に辿り着いたサイズではなかったというのだ。なに〜。
29インチにする事で、路面との接地面積が増えるのでトラクションは増し、登りでも前へ進みやすく、悪路で滑り難くなる。障害物に対してもタイヤの挿入角度が小さくなりますので乗り越えやすくなる。さらに高速巡航性・直進安定性が増すという。
いいこと尽くめではないか〜。
でも、欠点もあった。一般的にタイヤの径が大きくなると ライダーの乗車位置は必然的に高くなり足つきが悪い、また低速でのハンドリングも鈍いといった弊害もあった。しかしゲイリーフィッシャーはそこもクリアーした。BBの位置を下げて26インチモデルと同じ状態で乗れるように29er専用のフレームを設計。そ してライダーの動きを最小限に抑える重心バランスと高速での安定性を重視したジェネシスジオメトリーと言う技術をさらに発展させた「G2ジオメトリー」を考え出したのだ。
そう、ただ単にタイヤを大きくしただけでは無いのだ。それは実車のフレーム形状を間近で見ても分かることであった。
次ぎに、昨今のMTBの流行は”ルック車”に始まってフルサス一色だが、私はどうもサスに抵抗があった。もちろん見た目はフルサスの方がメカメカしくてカッコイイのだが、自転車の命は車体の軽さだと思うようになったので、当然フルサスは重い。もう一つは漕ぎ出しのパワーロスで、これは小径車のBD-1でそのデメリットを初めて学び、以後柔らかすぎるフレームも含めて悪い印象が刷り込まれてしまっていた。
しかし、最近のフルサスは軽量化が進んでいるというし、パワーロスの点もほとんど無いとか。必要な時に必要な運動を行うという頭のいいサスになっているらしい。さらに上りではリアタイヤのグリップを高めて登りやすいという。(上級モデルに関しては)
この”上級モデル”がくせ者で、ではどのくらいかと言えば、まあ、30万以上ですな。50万もだせば”そこそこ”のレベル。私には買えません。しかも最近のMTBは使用目的によってフレーム種類、サスペンションのストローク量が細分化しすぎていて、ます使用環境・目的を問われると答える事ができないし、泥だらけになって里山を走る気も今のところ無い。
ハードテイルで決定。次ぎにフレームの素材であるが無難にアルミでいくことに。クロモリ(鉄)の良さも否定しないし、カーボンに至っては安くなったとはいえ、手に届くグレードのそれは、アルミと大して変わらない重さであった。また取扱に神経を使いそうなだけにメリットは薄い。そもそも自転車で一番重い部品は実はゴムのタイヤで、次ぎにホイール、コンポーネントの準である。
ちなみにゲイリー以外にもいろいろと悩ます候補はあった。
キャノンデールの片手持ちのフォークはビジュアルだけでもインパクトがある。やっぱりキャノンデール、自転車で片手持ちのプロアームかっこいい!でも高い!一番下のモデルはハードテイルだが色形が気に入らない。あと、私の出入りしている自転車店での取扱が無い。MTBの工芸品とも言われるKLEINはハンドメイドな造りで値段も良心的だが色使いが・・・さらに、このブランドは今年で無くなるとの事。
知名度は低いものの、実戦では実力派でデザインも特異なアイアンホース。フルサスだが、いずれにしてもサイズが無かった。
KLEINやゲイリーの親会社であるトレックは世界有数の大メーカーだが、どうもホームセンターで売っているイメージがつきまとう。
名前の無骨さと、MTBの生みの親であるという、出生の良さでゲイリーのポイントは高い。
さて、ゲイリーのモデルはそのカテゴリーごとにフレームは全て共通である。よって29erも上は26万から最下グレードの10万までみな同じフレームだ。違うのはパーツだけ。
では、どのあたりを目指すか。ゲイリーはスラムのコンポを多様しているし、後々コンポを含めパーツをカスタマイズする事を考えると、最下グレードの方が結果的に支出は少ない。
一応MTB初心者だし・・・・。
PARAGONあとは色だけである。色でいうと最上級26万・白の「PARAGON」か、2009年から新たに追加された14万・シルバーの「COBIA」。これがかなりの爆発的ヒットだったとか。まあ、価格と内容のバランスが良いし、なにより最下グレードである10万・青の「MAMBA」は唯一、フロントサスがG2では無く、パーツもしょぼすぎるので4万の差であれば皆「COBIA」を選ぶだろう。
そもそも「MAMBA」が問題である。え〜。あれほど29erのG2ジオメトリーを声高々に謳っていたのにである。
COBIAよってターゲットは「COBIA」にしぼられた。しかし、サイズが無かった。2009年は終了。ん〜。
今店にあるのは鮮やかな青の「MAMBA」だけ。まあ色は悪くないが、パーツ系はいいとして、フロントサスがな〜。G2のサスは手に入りにくいと言うし、どうせ交換するにしても、軽く上の「COBIA」との差を越えてしまう。
まてよ・・・。そもそもG2と普通のサスの違いが分かるのか? 10万円のこの自転車を乗り潰して(ある程度乗って、里子に出して)上のモデルに乗り換えれば、その違いを学ぶことができるのではないか? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・よし決めた!!
MAMBAが、時すでに遅く、すべて完売してしまった。正直ほっとした。おかげで2009年の散財はまぬがれる事ができた。また聞くところによると2010年モデルでは「MAMBA」もG2のサスになるそうではないか。オンダフォーク化したピナレロのFP1のように。危なかったぜ・・・。
よし、目標は2010年モデルだ。あとは、カラーリングが気になるところである・・・。