
今朝は3時に目が醒めてしまった。
昨日の夕食でビールと地酒「京の春」を飲んでスッカリいい気分で、8時ごろに就寝したことだけではなく、寝ている間も肩から腕にかけての神経痛に悩まされて、夜中に何度も目が醒めてしまい、とうとう3時に目が醒めた時にはもう寝付けなくなっていたのです。
腕と肩の痛みを取るべくストレッチを行い、出発の準備を整えながら時間をつぶして、4時に宿を出発。まだ真っ暗です。東京では4時30には完全に日が昇りますが、その気配すらありません。東京よりも西に来ているからか、それとも日照時間が徐々に短くなっているのか。
今日の予定は丹後半島を一周します。右回りか左回りか悩みましたが、夕方の通過点となる天橋立付近の観光渋滞を避ける為に、左回り(時計回り)に決定。
といっても、今日は8時の朝食に一度宿へと戻ります。早朝のこの4時間で、タイトなスケジュールを少しでも楽にするために、とりあえず少しでも多くの町並み散策を行います。ここで町並み取材を終えておけば、あとは酒蔵での地酒の購入だけで先にどんどん進めます。

最初に訪れたのは丹後半島付け根にある旧岩滝町の中心地岩滝。そしてその後は「丹後ちりめんの里」として知られる加悦、は何度も訪れていますが、今回はその加悦に隣接している野田川の町並みを散策。この野田川も丹後ちりめんの里の一つであります。
加悦に繋がる形で野田川の町も縦長に町が形成されているので、ここはOriBikeの登場です。長大な町並みだと、行って帰ってくるのが大変なので自転車の機動力がものをいいます。まあ、帰りは違う通りで散策しながら戻れば良いのですが、今回はそのような時間的余裕はありません。
野田川の取材を終えたあとは時間なので伊根にもどる事にします。ただしまだ少し時間的に余裕があるので、途中に寄り道をします。棚田と茅葺きの里として知られる世屋高原にある上世屋集落へ。ここも本当に久しぶり、12年ぶりです。

かやぶきの里といっても美山の北集落ほどではありません。また全ての建物がトタン張りとなっています。なので、以前に訪れた時は落胆してなにも撮影もせずに帰ったのですが、それが今は悔やまれ、やっと再訪問する機会にめぐまれました。
おどろいた事に集落の中心の1軒の民家が茅葺きを復活させていました。この集落の特徴は見事なまでの家々の配置。
宿にもどって、朝食をいただきます。4時に起きて動き回って、健康的な朝ご飯。
さて、今日は9時から遊覧船で海上から舟屋を見ます。時間は30分ほど。漁師の海上タクシーほど、近づけませんが、完全予約制で人数も2名以上からという事で、9時から16時まで30分おきに定時運航している遊覧船です。

横着して望遠レンズを置いてきてしまったことを、出航してから気がつきます。

遊覧船はもう少し舟屋に近づくかと思ったものの、大きな船なので小回りが利かないためか、波の影響がある為か、湾のまんなか付近を一周しておしまい。舟屋は遠くに見えるのみ。100mmクラスのレンズではまるで役に立たず。後悔先に立たず、うう、くやしい。
船着き場に戻ったら、気を取り直してさあ出発。

再び天橋立、岩滝の町を抜けて、野田川・加悦の近くにある細井酒造へ。なかなかの酒蔵でしたが、どうやら蔵で販売はしていなさそう。今日はお休みかもと思ったものの、なにやら醸造をやめてしまったような気配も感じます。

次に訪れた加悦町与謝にある与謝娘酒造で伺うと、やはり細井酒造は酒造りをやめてしまったもよう。

次に与謝娘酒造の目と鼻の先にある谷口酒造へと伺います。かなり裕福な旧家の佇まいですが、完全地元消費の地味な酒蔵に見えなくもありません。しかし、その後の旅程で知るのですが実はこの谷口酒造。ラインナップも豊富でしかも丹後半島の各町に広く流通している蔵なのです。
次は旧大宮町の2軒を目指します。大宮町は過去に訪問済みでしたが、2軒の酒蔵はその場所から離れており、当時はハードなスケジュールと手持ち予算の関係で酒蔵までは手が回らず足が伸びずでスルーしていました。なので今回はある意味リベンジでもあります。

奥大野地区にある大同酒造。休日なのか人の気配がありません。酒を直販している雰囲気も微妙。途中どこか地元の酒屋さんで買おうかと思ったものの、まず酒屋がない。

続いて、町の反対側にある白杉酒造へ。ここにはちゃんと案内が出ていました。「本日休業」・・・・やはり2つ合わせてどこかのお店で買うことにします。この白杉酒造の周辺には良い家並みがありました。
道中、市内のスーパーを数軒立ち寄ると、白杉酒造のお酒はありましたが、大同酒造はどこも取り扱っておらず。

次は峰山町です。峯山藩京極家1万3000石の陣屋町。でも城下町の面影は残されていません。以前も結構市街を走りまわったのですが、収穫は得られず。峰山酒造は町の中心分にありますが、前回は蔵の前を通っただけなので、今回は買いました。
次は隣り町へ。峰山町の北に接する旧弥栄町にも2軒の酒蔵、竹野酒造と吉岡酒造場があるので足を向けました。多少は期待していたものの町並みはなく、また2軒の酒蔵もあまり開放的な雰囲気ではない、というか今も酒造りを行っているのかどうかも疑わしい。
しかたがないので、地元の酒販店とかを廻ってみましたが、置いていないか、あても二級酒の一升瓶(しかも1本のみ)。どうもあまりやる気のある蔵ではなさそうかも。いや、もしかしたら希少価値の高い蔵の可能性も。
後で知りますが、この弥栄町の竹野酒造はなかなか魅力的で良いラインナップを誇る、頑張っている蔵なのでした。リサーチ不足が悔やまれます。

そして丹後半島最西端の町、風光明媚な景勝地、天領の町でもあり、また個人的にも思い出深い久美浜へ。ここの2軒はけっこう大きい蔵です。熊野酒造のお酒は丹後半島のどこでも目にします。

もう一軒の木下酒造は東京でも買えます。すでに飲んでもいるので今回は熊野酒造だけをゲット。
さあ、ここから丹後半島をぐるりと半周して、宿のある伊根へと戻ります。
すっかり疲れて、感覚が鈍くなっているのがわかります。
また腕の神経痛の痛みも顕著になってきて、痛み止めが効かなくなってきました。もう集落・町並み歩きを行う気力がありません。

本日廻る酒蔵はあと一軒。丹後半島の先端、旧丹後町の中浜という小さな漁港にある永雄酒造だけです。
車がギリギリ通れる幅の漁村集落の中に酒蔵はありました。店の方は丁寧に対応してくれましたが、よくこんな所に酒蔵があり、また今日まで残っていたものだと不思議でなりません。
時刻はまだ昼すぎです。予定よりも早く終わってしまいました。
なので、明日予定していた伊根の北側にある本庄浜、泊、新井の三漁村をロケハンも兼ねて廻りつつ、伊根に到着したのは3時すぎ。
一旦宿にもどって、望遠レンズを手に今朝乗った遊覧船乗り場へと向かいます。リベンジです。

連休2日目ともあって、16時発の最終便はかなりの人数でした。それでも本日2度目の乗船なので、撮影に最適な右舷の席を確保。出港してから舟屋が見えてくるまで約10分。乗客は皆エサを求めてやってくるカモメの群れに大はしゃぎ。
私はひたすらファインダーをのぞいて、ひたすらシャッターを切っていました。

感度を高くし、シャッター速度を1000/1にしたので、手ぶれ補正の付いていない望遠レンズでも、それなりに撮れているでしょう。
太陽の向きは微妙で、水面も舟屋の屋根瓦もギラギラしています。まあレンズが余計な光を抑えてくれたので、予想以上に良く撮れました。やっぱり高いレンズは良いですね。

夕食までの時間に、本日撮影した写真の整理を水辺のテラスで。対岸にはもちろん舟屋が並んでいます。
ああ、滞在2日目の余裕もあって、旅情満喫。久々の旅は最高の充実です。腕の痛みさえ無ければ....。

今日の夕食は昨日よりもちょっと豪勢...かも。しかもボリュームがあって、ご飯のおかわりはできませんでした。

昨日の宿泊客はわたくしを含めて3組、5名でしたが、今日は5組9名でした。
他の客が食べていたものは、昨日のわたくしのそれと似たような感じでしたので、二泊目のわたくしだけ、ちょっと特別メニューだったようです。

今日は酔い覚ましに、ほろ酔い気分で夜の伊根の町を散歩。
伊根の造り酒屋、向井酒造へ。この酒蔵も最初に伊根に訪れた12年ほど前に雑誌で紹介されていた「伊根満開」という古代米(赤米)を用いたワインのロゼのようなお酒を買って帰ったことがあります。
今日も夕食にビールと日本酒を飲みましたが、カメラを持ってると不思議なもので、意識がハッキリとします。
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